「大塚楠緒子」の感想
大塚楠緒子
おおつかなおこ
初出:「婦人画報」1915(大正4)年10月

長谷川時雨

分量:約11
書き出し:もうやがて二昔《ふたむかし》に近いまえのことでした。わたしは竹柏園《ちくはくえん》の御弟子《おでし》の一人《ひとり》に、ほんの数えられるばかりに、和歌をまなぶというよりは、『万葉集』『湖月抄』の御講義を聴講にいっておりました。すくなくても十人、多いときは二、三十人の人たちが、みんな熱心に書籍の中へ書入れたり、手帖《ノート》へうつされたりしていました。男子も交る時もありましたが、集りは多く女子《おん...
更新日: 2021/06/13
19双之川喜41さんの感想

 漱石の『硝子戸の中』の美人は 楠緒 (なお)であるという。 漱石は 楠緒の葬儀のとき 「あるほどの 菊投げ入れよ 棺の中」と 詠んだという。 もし この両人が 結婚していたら どんな作品を 遺しただろうかと 想った。