タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった
タネリはたしかにいちにちかんでいたようだった
分量:約13分
書き出し:ホロタイタネリは、小屋の出口で、でまかせのうたをうたいながら、何か細かくむしったものを、ばたばたばたばた、棒で叩《たた》いて居《お》りました。「山のうえから、青い藤蔓《ふじつる》とってきた…西風ゴスケに北風カスケ…崖《がけ》のうえから、赤い藤蔓とってきた…西風ゴスケに北風カスケ…森のなかから、白い藤蔓とってきた…西風ゴスケに北風カスケ…洞《ほら》のなかから、黒い藤蔓とってきた…西風ゴスケに北風カス...