「顎十郎捕物帳」の感想
顎十郎捕物帳
あごじゅうろうとりものちょう

17 初春狸合戦

17 はつはるたぬきかっせん

久生十蘭

分量:約34
書き出し:あぶれ駕籠「やけに吹きっつぁらしますね」「うるるる、これはたまらん。睾丸《きんたま》が凍《こご》えるわ」師走《しわす》からこのかた湿りがなく、春とはほんの名ばかり、筑波《つくば》から来る名代の空《から》ッ風が、夕方になると艮《うしとら》へまわり、梢《こずえ》おろしに枯葉を巻き土煙《つちけむり》をあげ、斬りつけるようにビュウと吹き通る。いやもう骨の髄《ずい》まで凍えそう。もとは、江戸一といわれた捕物...
更新日: 2024/03/07
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駕籠舁きになった顎十郎。民話の中に紛れ込んだので珍しいと思っていたら、なにそれをかこつけた犯罪ものだった。ユニークな軽い話だった。