「二・二六事件に就て」の感想
二・二六事件に就て
ににろくじけんについて
初出:「帝国大学新聞」1936(昭和11)年3月9日

河合栄治郎

分量:約8
書き出し:一二月二十日の総選挙に於《おい》て、国民の多数が、ファッシズムへの反対と、ファッシズムに対する防波堤としての岡田内閣の擁護とを主張し、更にその意志を最も印象的に無産党の進出に於て表示したる後|僅《わず》かに数日にして起こった二・二六事件は、重要の地位にある数名の人物を襲撃し、遂に政変を惹起《じゃっき》するに至った。二先《ま》ず吾々《われわれ》は、〔残酷〕なる銃剣の下に仆《たお》れたる斎藤内大臣、高...
更新日: 2024/04/21
19双之川喜41さんの感想

 亡き祖父は 事件の 報道紙の 網羅的な 新聞切り抜きを 作り上げ その 大部 資料は いまだに わたくしの 手もとに 酸化を 防ぐ 措置を 施して 保管している。当たり前の ことながら 報道の 内容は 大局を 見るものは 少なく 義士討ち入りを 彷彿と させる 講談調の 記事が 大勢で ある。歴史で もしもは 後だし じゃんけんにもにて 意味が ないけど 歴史の 大きな 転換点として 教訓に 充ちた 事件と 想った。

更新日: 2019/03/27
ハルチロさんの感想

昭和史を紐解く中で、重要な要因の一つである「ニ・ニ六事件」。この事件は、満州某重大事件により、満州の立国が推進され、軍部政治が台頭しつつある時代に起きた軍事クーデターであることは、ご存じの方が多いと思う。 本作品は、その「ニ・ニ六事件」に対する所見文である。私的には、正論と思う。作者は、自由主義的な社会政策学者で、ファシズムに対抗する立場をとっている。もし、件の事件の時代に、作者の意見が主流を成したならば、日本の歴史は変わったかもしれない。