ソヴェートという響きが懐かしい。 あの国は確かにソヴェート、ソ連という国だった。私が赤の広場に降りたった時もソ連であった。ゴルバチョフ政権誕生の年だった。記念にプラウダを日本に持ってきたはずだが、古新聞と一緒に捨てられているだろう。 今でこそ独裁政権というイメージは強くない。ソ連とロシアであれば、何となくロシアの方がノスタルジックだ。 ソヴェート文学とは言わず、ロシア文学と我々は呼んでいることと関連性があると思う。 直接はスターリンの粛清を知らないが三木が言うように人間の論理からはかけ離れたものだったのだろう。 しかし、帝政ロシアというかロシア帝国下では人間の論理はどうだったのか?ゴーゴリやドストエフスキーを生んだロシアと何も生まれないソ連との差はやはり歴然としているであろう。