「郷愁」の感想
郷愁
きょうしゅう
初出:「真日本」1946(昭和21)年6月

織田作之助

分量:約20
書き出し:夜の八時を過ぎると駅員が帰ってしまうので、改札口は真っ暗だ。大阪行のプラットホームにぽつんと一つ裸電燈を残したほか、すっかり灯を消してしまっている。いつもは点っている筈の向い側のホームの灯りも、なぜか消えていた。駅には新吉のほかに誰もいなかった。たった一つ点された鈍い裸電燈のまわりには、夜のしずけさが暈《かさ》のように蠢いているようだった。まだ八時を少し過ぎたばかしだというのに、にわかに夜の更けた...
更新日: 2025/04/05
8eb05d040692さんの感想

世相を書くより人を書く、それが辿り着いた答えなのか。