「霧の旅」の感想
霧の旅
きりのたび

吉江喬松

分量:約23
書き出し: 北國《ほくこく》街道の上には夏草がのびてゐた。柏原《かしはばら》から野尻湖まで一里ばかりの間、朝霧が深くかゝつてゐて、路上の草には露が重かつた。汽車をおりて初めて大地を踏んで行く草鞋の心持、久振で旅を味ふ心には、總てが鮮かに感じられた。柏原には一茶《いつさ》の俳諧寺《はいかいじ》の在ることは聞いてゐたが、霧が深くて見に行く氣にもなれなかつた。何處の國道沿ひにでも見る破驛《はえき》の姿は此村にも見...
更新日: 2025/05/21
65c8aadc88adさんの感想

双之川喜1941  作者 吉江は 一茶の 住んだ という 柏原の 辺りから 歩き始める。草鞋を 着しての 旅なので 一々 小石を 足裏に 感じながらの 歩行禅行 みたいな ものでもある。深まった 霧は 雨粒の ように 感じられ 風情はあるけど 少々 難儀はする。霧中 幻想 徘徊師か。