「反逆の呂律」の感想
反逆の呂律
はんぎゃくのろれつ

武田麟太郎

分量:約15
書き出し:1囚衣を脱ぐ。しかし、着るものがなかつた。連れて来られた時は木綿縞の袷《あはせ》だつた。八月の炎天の下をそれでは歩けないだらう。考へて襦袢《じゆばん》一枚になつた。履きものには三銭の藁草履を買つた。仙吉はかうして午前五時、S監獄の小門《せうもん》から出た。癪なので振りかへらずに歩いて行つた。畠と畠との間の白い道がステーションまで続いてゐる。彼のうしろで次第に高いコンクリートの塀を持つた監獄が遠くな...
更新日: 2020/11/13
19双之川喜41さんの感想

 男はよくあるように 資本家に対して 反逆を挑んだけれど 実の娘が同じような道を歩き始めたので 複雑な 気持ちを 娘の活動に対して持つようになってしまった。 娘に対する 呂律の回らない気持ちを  えぐり出して 妙であると感じた。