「触覚の世界」の感想
触覚の世界
しょっかくのせかい

高村光太郎

分量:約11
書き出し:私は彫刻家である。多分そのせいであろうが、私にとって此世界は触覚である。触覚はいちばん幼稚な感覚だと言われているが、しかも其れだからいちばん根源的なものであると言える。彫刻はいちばん根源的な芸術である。私の薬指の腹は、磨いた鏡面の凹凸を触知する。此は此頃偶然に気のついたことであるが、ガラスにも横縦がある。眼をつぶって普通の玻璃《はり》面を撫でてみると、それは丁度木目の通った桐のサツマ下駄のようなも...
更新日: 2022/06/20
d22a76c3beb1さんの感想

普段流れるように気にしていなかった感覚の、新しい捉え方に出会えました。よくよく考えたら当たり前のことなのに、こだわりを持つという事はどういう世界かに触れた気がしました。