「氷れる花嫁」の感想
氷れる花嫁
こおれるはなよめ
初出:「新青年」1927(昭和2)年4月号

渡辺温

分量:約4
書き出し:1(溶明)晴れたる空。輝く十字架——教会の屋根だ。2教会。結婚式——青年とその十五になったばかりの可愛《かわい》らしい花嫁と。——花と、音楽と。3春の港に浮べる新造船。4帆柱の尖端《せんたん》に飜る船旗。——新しき五月の花よ。モンテ・カルロへ!万歳!——と書かれてある。5船室には、青年と可愛い花嫁とがモンテ・カルロへ新婚旅行をするので乗り込んでいた。6二人は勿論《もちろん》恋人同志だったから、深く...
更新日: 2025/06/07
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941   書き割り ト書き シナリオ  普通の 文章の 書き方とは かなり 異色に 見える。読み手は 自力で 行間を 補って 好きなように 完結する という 趣向か。タイタニック号が 氷海で 凍結し 両手を 拡げた 姿勢で 固まり 花嫁までも 凍りつくような 展開で ある。読み手としても わけが わからない ので 固まって しまった。二度と こんなことを しないように。

更新日: 2022/11/16
鍋焼きうどんさんの感想

タイタニックのローズが雪の女王に瞬間冷凍させられたという画が浮かんできた。

更新日: 2017/06/25
04db4a1628eaさんの感想

 書き出しからわかるように、文体としてはかなり変わっている。 番号ごとに呆気ないほどの場面が変わっていく。 良く言えば無駄のない文章、悪く言えば味気ない小説。 ただ文面を辿るだけに終始するならきっとコマ撮りの設定やつまらない文章だと思ってしまうのでしょう。  ですが私としては省かれた詳細は作者が読者の想像を誘うために意図的に除いたものだと考えます。 脳裏に描く映像、想像を同伴する読書の本来の在り方のひとつを誇張するように再確認させる面白い作品だと思いました。

更新日: 2016/11/01
652a80165a76さんの感想

舞台か映画のコマ撮りの設定?