「春昼後刻」の感想
春昼後刻
しゅんちゅうごこく
初出:「新小説」1906(明治39)年12月

泉鏡花

分量:約68
書き出し:二十四この雨は間《ま》もなく霽《は》れて、庭も山も青き天鵞絨《びろうど》に蝶花《ちょうはな》の刺繍《ぬいとり》ある霞《かすみ》を落した。何んの余波《なごり》やら、庵《いおり》にも、座にも、袖《そで》にも、菜種《なたね》の薫《かおり》が染《し》みたのである。出家は、さて日《ひ》が出口《でぐち》から、裏山のその蛇《じゃ》の矢倉《やぐら》を案内しよう、と老実《まめ》やかに勧めたけれども、この際、観音《か...
更新日: 2017/08/06
3be6efe170a2さんの感想

第24章から始まる。「春昼」の続編。春昼では他人事だった物語が俄然わが身にふりかかる。美女あり色彩豊かな風景あり、細かな描写に想像が追いつかないきらびやかな世界でした。