死んだ魂
しんだたましい
初出:「労働運動(第三次) 第八号」1922(大正11)年10月1日分量:約13分
書き出し:一今から百年以前、ゴオゴルは其の傑作『死んだ魂』で同国人を驚かした。それは、ロシアの封建制度と其の寄生虫共を仮借なく非難したものであつた。『死んだ魂』は再びロシアの生活に帰つて来た。誰が現代の死んだ魂か?それは実際を話す方が一番はつきりするだらう。何処の託児所も、寄宿学校も、感化院も——実際子供と大人とが住んでゐる何処のさうした所にでも、——寄宿舎の数だけ、食物や着物や定食糧やを取る権利を与へられ...