「二人の男と荷車曳き」の感想
二人の男と荷車曳き
ふたりのおとことにぐるまひき
初出:「九州日報」1923(大正12)年11月27~28日

夢野久作

分量:約3
書き出し:昔ある処に力の強い、何でも上手の男が二人おりました。二人共知らぬ者がない位名高かったのですから、どちらがえらいかわかりませんでした。ある日二人は往来で出会うとお互いに自慢をはじめましたが、ただ口で言っただけではわからないので、とうとう決闘をする事になりました。二人はピストルを持って来て撃ち合いをはじめましたが、どこを打っても弾丸《たま》が途中で打《ぶ》つかってどっちにも当りません。次には剣《つるぎ...
更新日: 2021/01/05
19双之川喜41さんの感想

 往来に 棄てる 無駄な力を 拾っただけ と言う。 面子を 賭けた せめぎあいを 止めた 車曳きの 言い分である。 拳銃の 弾と 弾が ぶつかって 勝負が つかなかった などは 哄笑ものである。