「入社試験」の感想
入社試験
にゅうしゃしけん

佐藤垢石

分量:約6
書き出し:一私は、明治四十三年四月二十三日の午前十時ごろ、新聞記者を志望して、麹町区有樂町にある報知新聞社の応接間に、私の人物試験をやりにくる人を待っていた。これより先、学校の先輩である詩人で既に報知新聞社会部記者であった平井晩村の紹介によって、履歴書を出して置いたが、一応人物試験してみないことには、採否は決められないという話であったのである。そこで、その日人物試験に出頭したわけである。応接室には、私一人し...
更新日: 2018/09/24
いちにいさんの感想

何だか、破天荒な時代だナアと思う。 入社試験もいい加減だが、1年近くトンズラして適当に復帰しているなんて考えられない。

更新日: 2016/07/17
芦屋のまーちゃんさんの感想

破天荒の人間の方が寧ろ評価される時代だったのかなぁ~ 面接のことを人物試験と呼んでいるのが面白い。 今の時代であればHow-To本が書店には所狭しと並んでいる。 猫も杓子もみんな同じ人物だ! 一年間田舎に帰って、また出社するなんて、今でいう引きこもりではないか!!! しかし、引きこもりにしては堂々としている。 「君は辞めたことになっている。」 と言われ、 「解職辞令を受けとっていない。」 と答える。 「そうだったかね?」 とは部下も部下なら上司も上司である。 羨ましいかぎりである。