「魔味洗心」の感想
魔味洗心
まみせんしん

佐藤垢石

分量:約16
書き出し:二、三日前、隣村の嘉平老が、利根川で蜂鱒《はちます》を拾った。鱒を拾うというのは妙な話であるが利根川では珍しいことではない。蜂鱒というのは、蜂を食って眼をまわした鱒をいうのである。一体、鱒科の魚は飛んでいる羽虫が大好物であって、利根川の鱒もこの類であるから、蝶でも虻《あぶ》でも蜻蛉《とんぼ》でもかげろうでもおよそ水面に近い空間を飛んでいる虫を見れば水中から躍りだして、一気にそれを、ぱくりと食ってし...
更新日: 2019/10/30
19双之川喜41さんの感想

 鱒は 蝶▫虻▫ トンボでも  水面近くを飛んでいる虫に  食らいつくと言う。 熊蜂が 腹のなかに 飛び込むと 蜂も必死なので 胃袋の内壁を 突き刺す。 大きな鱒でも  これには堪らず 仮死状態になって 水面を 流れていく。 捕まえて食すると美味であると言う。 それはそうだろう 鱒の活けづくり なんだから と感じた。