ライ病患者の苦しみは正直わからない。北条氏の作品を読んだとき、気の毒な人達だと思う程度で、すぐ日常に戻ってしまう。 この作品で、人間は冷たい動物故に愛は美しく温かい、ライ病患者はその事を一番知っている、と書いている。 ライの事は知らなくとも、例えば妻子が顔に大火傷を負ってケロイド状態にでもなったら、果たして以前のように愛することができるであろうか?自分がそうなったら、果たして妻子は私を愛してくれるだろうか?考えただけでも、とても恐ろしい! それ程、人間とは冷たい動物なのだ! 新婚の頃の愛が20年30年と必ず続くとは限らないのは日常においてもそうであろう。