「母と娘」の感想
母と娘
ははとむすめ
初出:「女性文化」1934(昭和9)年5月号

岡本かの子

分量:約26
書き出し:ロンドンの北郊ハムステット丘の公園の中に小綺麗な別荘風の家が立ち並んで居る。それ等の家の内で No.1 の奥さんはスルイヤと言って赤毛で赭《あか》ら顔で、小肥りの勝気な女。彼女に二年前に女学校を卒業したアグネスと言う十九歳の一人娘がある。アグネスは丈が高く胸が張って体全体に男の子のような感じがあるが、でも笑う時は笑くぼや眼の輝やきや、優しい歯並らびが露《あらわ》れて本当に可愛いい少女の容貌になる。...
更新日: 2025/12/14
艚埜臚羇1941さんの感想

  ロンドンに住む 19歳の 一人娘のアグネスは 飛行家になりたがっている。ヨーロッパ各地を 友達を 頼りに 旅して歩く。毒ガスに やられ 長い間 喘息に 苦しむ 兵士の 話しを 耳にして 将来の 希望を 翻意して その ことを 母親に 書き送り 親を 安心させる ことになる。驢馬が 旅をしたから といって 麒麟に なるわけではない という 諺が あるらしいけど アグネスは 旅で 賢明な 判断を 獲得し 麒麟に 為ったのかも しれないと 感じた。