「私の若い頃」の感想
私の若い頃
わたしのわかいころ
初出:「古巣の梅」1949(昭和24)年10月5日

宮城道雄

分量:約7
書き出し:私は七八歳の頃、まだ眼が少し見えていたが、その頃何よりもつらく感じた事は、春が来て四月になると、親戚の子や、近所の子が小学校へ上ることで、私も行きたいが眼が癒らない。親達は気やすめに、学校用品を一揃い買ってくれたが、私はその鞄をかけて、学校へ行く真似をして一人で遊んでいた。眼を本につけるようにして、字を教えて貰ったこともあった。またおばあさんに時々学校の門へ遊びに連れて行って貰ったが、中でみんなが...
更新日: 2024/05/01
19双之川喜41さんの感想

 琴の 寒稽古と いうのは 壮烈な もので 寒中に 戸や 障子を 開け放して 寒い方に 向かって 一番 むづかしい ものを 百回 千回と 繰り返して 弾く。そして 手が 冷たくなると 暖めるのではなく 反対に 冷水に つけて また 弾きだすという。仕舞いには 指から 血が 滲む ようなことも あったという。抜きん出た 境地に 達するには 生半可な 習練では 足りないことが よくわかった。 

更新日: 2023/12/11
阿波のケンさんさんの感想

中学校の時であろうか曲名「春の海」と共に著者の名前を記憶している。7歳で失明、しかし努力のかいあって箏奏者、作曲家になられた。著者の歩みは後に同じ障害者にとって希望の光となったであろう。

更新日: 2018/12/25
ゆんゆんさんの感想

若い頃の辛い思いでも年を重ねるとさらりと受け入れられるようになる。こんな風にどんなこともさらりと受けながら消えていける人になりたい。