「八犬伝談余」の感想
八犬伝談余
はっけんでんだんよ
初出:「南総里見八犬伝 下」日本名著全集刊行会、1928(昭和3)年

内田魯庵

分量:約65
書き出し:一『八犬伝』と私昔は今ほど忙《いそが》しくなくて、誰でも多少の閑《ひま》があったものと見える。いわゆる大衆物はやはり相応に流行して読まれたが、生活が約《つま》しかったのと多少の閑があったのとで、買うよりは貸本屋から借りては面白いものは丸写しか抜写しをしたものだ。殊に老人のある家では写本《しゃほん》が隠居仕事の一つであったので、今はモウ大抵|潰《つぶ》されてしまったろうが私の青年時代には少し旧《ふる...
更新日: 2019/11/07
19双之川喜41さんの感想

 馬琴の 嫌われ振りは 他に類がなく 抜きん出ているところが凄い。 視力を 喪ったあとにも 創作意欲が衰えずに 用紙を押さえている手の跡が 白抜きに見てとれる自筆稿があると言う。 何事も  かなりむきになって  突き進むことが大切なことを  身をもって教えてくれているのかもしれないと感じた。