「おびとき」の感想
おびとき
おびとき

犬田卯

分量:約7
書き出し:一「いつまで足腰のたたねえ達磨《だるま》様みてえに、そうしてぷかりぷかり煙草ばかりふかしているんだか。」早口に、一気にまくしたてる女房のお島であった。「何とかしなけりゃ、はアすぐにお昼になっちまア、招ばれたもの行かねえ訳にいくかよ、いくら何だって……」向う隣の家に「おびとき」祝があって——もっとも時局がら「うち祝」だということだが、さきほどおよばれを受けたのであった。「ほんの真似事ですがね、おっ母...
更新日: 2015/08/18
919ce499875eさんの感想

初めて この作者のことを知りました。住井すゑさんの夫、増田れい子さんの父親ということで どんな作品を書かれたのか とても関心がありました。 農民の地位向上、農地解放を目指して 働かれた人ということを最近 知りました。 方言で交わされる夫婦の日常の一片、ほとんどの農民の貧しい暮らし やりきれない現実が 伝わってきます。