犬田卯
競馬ーー遊興、博打ーーに纏わる話としては、ありがちな話である。この作品の結末も話の流れから、想定できる結末である。この作品は、そのありがちな結果を、プロレタリア的思想・背景を濃くして描かれている。著された時代の思想、世相が教訓的に描かれている点で、“競馬”を題材にした小説としては面白いと思いました。