「童話と教育について」の感想
童話と教育について
どうわときょういくについて
初出:「文藝世紀 創刊號」1939(昭和14)年9月号

萩原朔太郎

分量:約12
書き出し:童話と教育について萩原朔太郎近頃の子供たちの悦ぶ童話は、昔とすつかりちがつたといふ説がある。今の時代の子供たちは、もはや昔の子供のやうに、フアンタスチツクで荒唐無稽のお伽話——森の妖精の話や、魔法使の話や、赤頭巾の話や、鉛の兵隊の話や、親指太郎の話や、ピノチヨの話や、惡魔が人間に化けた話や——などを悦ばないといふのである。ずつと幼い幼兒は別として、少し歳を取つた今の子供は、その種のお伽話に沒興味で...
更新日: 2021/04/02
19双之川喜41さんの感想

 ある国の 図書館員から 直接 聞いたけど 児童書は 読ませたい本と よみたい本の 綱引きみたいな ところがあり 思惑通りには なかなか いかない とのことだった。 自身を 省みても 隠れ読みを 好んだ。

更新日: 2019/07/12
733bf3184524さんの感想

このエッセイは文語体で書かれており読みづらくはあるものの、その指摘はまさに正鵠を射たものといえます。 特に、童話やファンタジーを体験せず高度な技術を学ぶという「憂うべきこと」を、教育者たちが「喜ぶべきこと」と思っているべきことこそ真に憂うべきこと、といったくだりは現代にも通じると感じます。 小学生から英会話やプログラミングの授業をさせようとしている昨今、つくづく憂うべきなのかもしれません。

更新日: 2016/05/14
芦屋のまーちゃんさんの感想

ファンタジーは21世紀の今日でも子供たちには必要だ! 童話に科学的根拠や合理性を求めることなど元来無理な話である。 朔太郎氏の主張に100%賛成である。 しかし、何で教育評論家や教育者なる面々は、非難されるに決まっているような考えを推進しようとするのか?

更新日: 2015/12/15
ae1c157f1d9eさんの感想

七十と余年経つが今の大人も変わらずこうある。 子供の時分に如何に育つかがやはり大きなところだろうか。