わかりきった話
わかりきったはなし
初出:「ぷろふいる」1935(昭和10)年1月分量:約3分
書き出し:探偵小説が一時より衰えたことは争われない。雑誌が少くなった。大衆雑誌へもあまり探偵小説を掲載しなくなった。新聞へはほとんど全く探偵小説をのせなくなった。単行本も出さなくなった。×何故衰えたか?わかりきった話だ。作が面白くなく、読者大衆が支持しなくなったからだ。×何故探偵小説が面白くなくなったか?わかりきった話だ。既成作家がロクな作を書かず、新進作家にロクな者が出ないからだ。×探偵小説は大衆文学の型...