「数学史の研究に就きて」の感想
数学史の研究に就きて
すうがくしのけんきゅうにつきて
初出:「飽薇 第七巻第一―三号」1931(昭和6)年

三上義夫

分量:約20
書き出し:私が数学史の研究に着手したのは、明治三十八年のことであった。これより先米国の数学者ハルステッド博士とふとしたことから文通上の知りあいとなり、同氏の勧めによって外国へ紹介する目的で少しばかり日本の数学のことを書いてみるつもりで着手したが、この頃に参考の書類といえば、故遠藤利貞翁の、『大日本数学史』(明治二十九年刊)があるばかりで、しかもその記事は了解し難きところ多く、古い日本の算書すなわち所謂和算書...
更新日: 2017/07/12
b9ef941530ccさんの感想

三上義夫の数学史の研究に就きては、戦前のシナ数学者研究の中核人物である。私が学生の頃、ニーダムの中国科学史の大著に触れて、シナ数学についての日本人研究者の代表格が京都大学理学部教授の藪内清だった。あれこれ関連書物を読みあさっているうちにたどり着いたらのが三上義夫の日本数学史であった。数十年の歳月を経て、久しぶりに三上義夫の文章を読んだが、青空文庫は平成時代の現代口語文で書き下ろしている。読みやすい。