「剣侠受難」の感想
剣侠受難
けんきょうじゅなん
初出:「東京日日新聞」1926(大正15)年5月28日~11月14日

国枝史郎

分量:約509
書き出し:この捕り縄はポンと右手がふところへはいり、同時に左手がヒョイとあがった。とたんに袖口《そでぐち》から一条の捕《と》り縄《なわ》、スルスルと宙へ流れ出た。それがギリギリと巻きつこうとした時、虚無僧《こむそう》は尺八をさっと振った。パチッと物音を立てたのは、捕り縄がはねられたに相違ない。がその時はその捕り縄、ちゃアんとふところへ手《た》ぐられていた。東海道の真っ昼間、時は六月孟夏の頃、あんまり熱いので...
更新日: 2022/03/06
ハルチロさんの感想

本作品は、江戸時代は三代将軍家光公の時代を背景にした、冒険時代小説です。お話の展開は、山手樹一郎先生の時代小説がお好きな方には、相性が良いかと思いますが、司馬遼太郎先生、柴田錬三郎先生を嗜好されている方々には、少々物足りないかもしれません。個人的には、山手樹一郎先生の作品が、気に入っているので、面白く読み進められました。この先品が、東映や大映で作品化されていたら、配役は如何に?と考えると、楽しくなるのは、私だけかもしれません。