政府の 役人が巡検にきたので 勇をふるって 劣悪▫不潔な労働条件について 思いの丈を ぶちあける。 役人は 詳細な記録をとる。 最近の 便通とか言う集団と 似ているような気もした。 どんでん返しが 見事であると感じた。
この時代(大正期)の労働問題は、小林多喜二著の「蟹工船」にも見られるように、凄惨極まりない。そして、使用者側は、常に“お上”のご威光に媚びへつらう。本作品のトリックは、奈落でもがき苦しむ労働者の、一縷の希望を断つ、悪魔的所業であると言えよう。恐ろしい話である。
プロットは面白いが、読みにくかった。
強力たちが一枚上だ。先を見て生きる者、先の無い者とは自ずから未来感に対するパワーの差が違いすぎる。読むうちに大岡裁きを期待したが、どんでん返しに作品の面白さを感じた