昭和初期だろうか。小学生の頃のことが書かれているからそうだろう。新しい時代と、旧態然とした時代の狭間に生きる女性たちの切ないこころの揺れが見事に表れている。
本妻が亡くなり サバサバしたような 気もする 吝嗇の 爺さんが 妾を家に入れるか その養子を 又養子にするか 愚図愚図としょうもないことを考える 筋立てもなく 詩味もなく なかなか褒めるのに苦労する 小説であると感じた。
作者が女性なだけあって、女性の登場人物それぞれの人物像がよく描かれていた。読後の感想としては、種の本心はいかに、と言ったところだろうか。
この作者の小説を初めて読みました。 明治ごろの話だと思いますが、文章が、リズミカルで読みやすく面白かった。 どんな立場や境遇であっても 女性はたくましく、しっかり生きていると思わせられた。