「旅役者の妻より」の感想
旅役者の妻より
たびやくしゃのつまより
初出:「文学界」1934(昭和9)年8月号

矢田津世子

分量:約19
書き出し:暑い暑い言うたのも束の間にてもはや秋風たちはじめ、この頃では朝夕膚さむいようになりましたが、まことに久しくおたよりも致さず、あね様はじめ小さい菊ちゃんにもお変りもあらせられませんか。おうかがい申上げます。思えばいまだ暑い盛り、油津よりおたよりいたせし以来今日まで何らの音信もいたしませず、さだめし、いずこいかなるところをさまよい居るかと雨につけ風につけお噂にのぼりお心なやませし御事と今更のように相す...
更新日: 2022/02/06
19双之川喜41さんの感想

 美男子の 旅芸人の 妻からの  無心の手紙であるけど  夫が男妾に なってしまい 許してくれと  仰山な格好で泣き崩れるのに  妻は  芝居は家では沢山だと 啖呵を切る あたりが 何とも面白いと感じた。