小津安二郎の映画の世界に迷い込んだ感じ、昭和初期の茶の間の風景が目に浮かびます。主人公の夫の食通のウソ加減には驚かされますね。案外今のテレビ界にもいるかも? 作者は川端康成が女優に推薦した程の美女、一読の価値あり!
良し。
茶粥は 上等の茶を 土鍋の粥が 煮あがる 寸前に 小袋に入れて 鍋に入れる加減に コツがあると言う。 戸籍係をしていた 亡き夫は 食通ということで 雑誌に投稿もしていたが 実際には 食べたことはなく あちらこちらで聞いた 話を 盛って いかにもうまそうに 記事に 仕立てるような人だった。 姑と残された妻が 国元に 引くまでの話であるけど 巧みで 詩味あふれ 素晴らしいと感じた。