「籠釣瓶」の感想
籠釣瓶
かごつるべ

岡本綺堂

分量:約169
書き出し:一次郎左衛門《じろざえもん》が野州《やしゅう》佐野の宿《しゅく》を出る朝は一面に白い霜が降《お》りていた。彼に伴うものは彼自身のさびしい影と、忠実な下男《げなん》の治六《じろく》だけであった。彼はそのほかに千両の金と村正《むらまさ》の刀とを持っていた。享保《きょうほう》三年の冬は暖かい日が多かったので、不運な彼も江戸入りまでは都合のいい旅をつづけて来た。日本橋|馬喰町《ばくろちょう》の佐野屋が定宿...
更新日: 2021/05/19
c87c7eae948fさんの感想

どいつもこいつも身勝手な奴らと思うのだが、一方でかれらの心の変わりように、さもありなんと思わされてしまう。その淡々とした描写がよい。佳品。

更新日: 2016/08/11
9a0b5bf3ca29さんの感想

とにかく面白い。 時代を超越した人間劇。人生の最後はどう選択すべきか…こういう最後もあり得ると思った。

更新日: 2015/12/19
f13e8e02e8d4さんの感想

馬鹿な男の行きつくところだね。 ❗

更新日: 2015/06/23
80a6b5c171cbさんの感想

「吉原百人切り」を題材にした作品らしい。「籠釣瓶」の演題で歌舞伎にもなってるし落語では、度々、枕に使われている。また映画にもなっている。 岡本綺堂が書くと、妙にリアリティーがある。面白かった。