「夢の如く出現した彼」の感想
夢の如く出現した彼
ゆめのごとくしゅつげんしたかれ
初出:「月刊探偵」黒白書房、1936(昭和11)年5月号

青柳喜兵衛

分量:約6
書き出し:燃え上った十年、作家生活の火華は火華を産ンで、花火線香の最後に落ちる玉となって消えた夢野久作、その火華は、今十巻の全集となって、世に出ようとしている。久作さんを知ったのは何時の頃からかは、はっきりしない。何でも幼い頃からで、産れながらに知っていたような気もする。「夢野久作ってのが、頻りに探偵小説の様なもの——事実探偵小説の様なものであって、そん処《ジョ》そこらにある様な、単なる探偵小説とは、およそ...
更新日: 2022/01/13
19双之川喜41さんの感想

 彼というのは 夢野久作のことである。 ルパシカに長靴の久作を語る。 「ドグラ-マグラ」「宙を飛ぶパラソル」 「押絵の奇蹟」は 櫛田神社の絵馬堂を織り込んだと言う。 故郷に錦を飾ったものを 熱く誇らしげに言及する。 微笑ましいと感じた。