「夏の女」の感想
夏の女
なつのおんな
初出:「週刊朝日」1922(大正11)年

長谷川時雨

分量:約8
書き出し:一夏、そのころ在阪の秋江氏から、なるみの浴衣の江戸もよいが、上布《じやうふ》を着た上方の女の夏姿をよりよしと思ふといふ葉書が來たことがある。ふといま、そのことを思ひだした。上布には、くつきりした頸《えり》あし、むつちりした乳房のあたりの豐けさをおもはされる。落附いた御内室《ごないぎ》さんである。なるみの浴衣は洗ひがみの、脊のすらりとした、といつて、お尻に女らしい艶やかさをうしなはない、なで肩を思は...
更新日: 2024/04/25
19双之川喜41さんの感想

 著者は やって見なければ わからないという 失敗を 繰り返す ような 扮装(おつくり)を よく見かける という。刺身の盛り合わせも お造りと 現すことがあるので 妙に 面白く 感じた。苦労と筋の 着付けには 細かな 工夫を凝らしているので 素人のそれを見て まどろっこしい ようにも 思えてくるのかも知れない。  

更新日: 2016/06/25
芦屋のまーちゃんさんの感想

女性ファション論 着物という和服には独特のエロチズムがあると思う 何も身にまとわない全裸の女性よりも 上布を着た女の方が、時として性的美しさがある。 全裸の方がむしろ興醒めなのだ!!! 視覚的にもそうだが、内面的というか 精神的、心理的というか、女性の心の内 をどこまで知るべきかは男にとっては重大な問である。 興醒めにならない程度に、心にも 上布をまとっていて欲しいものだ。