「初かつお」の感想
初かつお
はつかつお
初出:「三田新聞」1935(昭和10)年5月31日

長谷川時雨

分量:約6
書き出し:鰹といふと鎌倉で漁《と》れて、江戸で食べるといふふうになつて、賣るも買ふも、勇《いさ》み肌《はだ》の代表のやうになつてゐるが、鰹は東南の海邊では、どこでも隨分古くから食用になつてゐる上に、鰹節の製造されたのも古いと見えて、社《やしろ》の屋根の鰹木は、鰹節をかたどつたものだと、「舍屋の上に堅魚を」と古事記にあれば、水の江の浦島の子をよめる萬葉の長歌には春の日の霞める時に住吉の、岸に出でゐて釣船の、と...
更新日: 2025/10/08
艚埜臚羇1941さんの感想

  鰹は 足が 早くて 鯛ほど もたなかったので 海に 近い ところで 珍重された という。押送り舟が 房州から 白帆を 立て 八丁櫓を 漕ぎ 佃島辺りに 入って来たともいう。遠い 昔の 本当の 話しかと 思われる。