「花火の夢」の感想
花火の夢
はなびのゆめ

木村荘八

分量:約3
書き出し:花火で忘られない記憶は、私の家の屋根へ風船の付いた旗の落ちたことだ。「落ちてゐた」といつた方がいゝかもしれない。旗はガンピの日章旗で、畳三畳敷位ゐの大きさであつたらう。これに相当大きな風船と、細長く紙を幾重にもたゝんで出来た旗竿が付いてゐた。旗竿の部分には鉛がところどころに綴込んであつた。——これが私の見てゐる前で、私の家の屋根瓦へすれすれについて、くにやりと曲がつた時には、私はその一端をしつかと...
更新日: 2021/08/16
ねえさんの感想

著者の幼年の思い出話を聞かせてもらえたような気分。爽やかで愛しい。