「柳橋考」の感想
柳橋考
やなぎばしこう

木村荘八

分量:約12
書き出し:角力の頃になると両国界隈がトピックになるやうである。両国界隈の風致景物の中でも柳橋などは特に角力の頃でなくとも話題になつたものだつた。今では反対に角力の国技館は周知されてゐても、柳橋なんぞの存在は年中殆ど忘れられてゐることの方が多いかも知れない。柳橋は今も昔の通り神田川筋の「……東の大川口にかゝるを柳橋と号く。柳原堤の末にある故に名とすとぞ」、かう「江戸名所図会」に説明してある、その儘の昔の位置に...
更新日: 2020/12/30
19双之川喜41さんの感想

 荘八が 新聞小説「情鬼」の挿絵を受持ったとき 大隈重信公が渡った橋は 木橋か鉄橋かにつき疑問がわいたので 調べたところ 意外な事実が判明したのには 吹き出した。 繪を描くよりも 考証に時間がとられたという。 図書館でいうところの (参考業務)を 自力で 探索するのは 骨が折れたことと思われる。