「経験派」の感想
経験派
けいけんは
織田作之助
分量:約1分
書き出し:
彼は小説家だった。下手な小説家だった。その証拠に実感を尊重しすぎた。彼は掏摸《すり》の小説を構想した。が、どうも不安なので、掏摸の顔を見たさに、町へ出た。ところが、一人も掏摸らしい男に出会わなかった。すごすご帰りの電車に乗って、ふと気がつくと、財布がない。掏られていたのだ。彼は悲しむまえに喜んだ。「これで掏摸の小説が書ける」彼は飛ぶように家へ帰った。そして机の前に坐ると、掏られたはずの財布がちゃん...
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更新日: 2022/10/14
鍋焼きうどんさんの感想
この短文も経験の賜物か。
更新日: 2020/07/02
086ff871b628さんの感想
オチにフフっと笑えます。
更新日: 2016/01/16
6d0afd17b527さんの感想
面白かった。体験したことしか書けないから、しがない小説家なんですね。
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