「「マルテの手記」」の感想
「マルテの手記」
「マルテのしゅき」
初出:「東京朝日新聞」1940(昭和15)年2月16日

堀辰雄

分量:約2
書き出し:丁抹の若い貴族マルテ・ラウリッツ・ブリッゲがその敗殘の身をパリの一隅によせ、其處でうらぶれた人々にまじつて孤獨な生活をはじめる。第一部の前半は、先づ、マルテをとりかこむパリの怖ろしい印象でうづまつてゐる。ボオドレエル、死、憑かれた男、盲目の物賣り、古い家の癩病やみのやうな壁、それからマルテの病氣、いよいよつのる不安……マルテはかかる不安を告白したのち、幼年時代の思ひ出を、彼の生の唯一の支へであるか...
更新日: 2021/03/27
19双之川喜41さんの感想

 作者のリルケは 彼の分身でもあるマルテを 死の傍に立たせ  剰りにも弱い神経の持ち主である マルテは 生き難いようにも見えるけど  本の流れに逆らいながら  読まなければならないと言う。 言わば 鳥瞰図の示したわけで  読み手は  ここから  指針を 自ら 見つけ出せば 少しは役に立つかもしれないと感じた。