「大和路・信濃路」の感想
大和路・信濃路
やまとじ・しなのじ

堀辰雄

分量:約154
書き出し:樹下その藁屋根《わらやね》の古い寺の、木ぶかい墓地へゆく小径《こみち》のかたわらに、一体の小さな苔蒸《こけむ》した石仏が、笹むらのなかに何かしおらしい姿で、ちらちらと木洩れ日に光って見えている。いずれ観音像かなにかだろうし、しおらしいなどとはもってのほかだが、——いかにもお粗末なもので、石仏といっても、ここいらにはざらにある脆《もろ》い焼石、——顔も鼻のあたりが欠け、天衣《てんね》などもすっかり磨...
更新日: 2024/04/14
19双之川喜41さんの感想

 馬が引く 橇に乗って 志賀山の 辺りを 駆け抜ける。御者は 馬を 先頭する。途中で 上りと 下りが 行き違う。なんとも のどかで 厳しい 寒さが 伝わって くるような 多分 今では 見ることの できない 旅の なぐさめで あろう。