堀辰雄
馬が引く 橇に乗って 志賀山の 辺りを 駆け抜ける。御者は 馬を 先頭する。途中で 上りと 下りが 行き違う。なんとも のどかで 厳しい 寒さが 伝わって くるような 多分 今では 見ることの できない 旅の なぐさめで あろう。