「謎の咬傷」の感想
謎の咬傷
なぞのかみきず
初出:「女性」1925(大正14)年7月

小酒井不木

分量:約37
書き出し:一これも霧原警部の「特等訊問」の話である。銀座四丁目に、貴金属宝石商を営んでいる大原伝蔵が、昨夜麹町区平河町の自宅の居間で、何ものかに殺されたという報知が、警視庁へ届いたのは、余寒のきびしい二月のある朝であった。霧原警部は、部下の朝井、水野両刑事と警察医とを伴って、直《ただ》ちに自動車で現場《げんじょう》調査に赴《おもむ》いた。大原の邸宅は大震火災直後バラック建になっていて、石の門柱をはいると、直...
更新日: 2020/12/31
19双之川喜41さんの感想

 大正時代の 探偵ものとして この小説は 構想がよく練られていると感じた。 糖尿病に伴う 性的不能 そして フェチズム 噛み傷を作る細工の巧妙さは大したものであると思った。