「幼年時代」の感想
幼年時代
ようねんじだい
初出:「むらさき」1938(昭和13)年9月号、10月号、11月号、1939(昭和14)年1月号、3月号、4月号

堀辰雄

分量:約99
書き出し:無花果《いちじく》のある家私は自分の幼年時代の思い出の中から、これまで何度も何度もそれを思い出したおかげで、いつか自分の現在の気もちと綯《な》い交ぜになってしまっているようなものばかりを主として、書いてゆくつもりだ。そして私はそれらの幼年時代のすべてを、単なるなつかしい思い出としては取り扱うまい。まあ言ってみれば、私はそこに自分の人生の本質のようなものを見出《みいだ》したい。私は四つか五つの時分ま...
更新日: 2021/03/06
19双之川喜41さんの感想

 幼児の頃 母親の背中から 土手越しに  花火を見て  おぶされながら  小躍りして 喜んだ記憶と  花火が 家の茅葺き屋根に落ちて 火事となり  母親の背中で 泣きながら 人の流れに逆らって避難した 想い出が 重なる。 暗示的と見ることも  できるかもしれないと感じた。