「夜長ノート」の感想
夜長ノート
よながノート
初出:「青年 明治四十四年十二月号」1911(明治44)年12月

種田山頭火

分量:約5
書き出し:小春日和のうららかさ。のんびりとした気持になって山の色彩を眺める。赤い葉、黄色い葉、青い葉、薄黒い葉——紅黄青褐とりどりのうつくしさ。自然が秋に与えた傑作をしみじみ味わうたのしさ。いつしか、うっとりとして夢みごころになる。自然の無関心な心、秋の透徹した気、午後三時頃の温かい光線が衰弱した神経の端々まで沁みわたって、最う社会もない、家庭もない——自分自身さえもなくなろうとする。けたたましい百舌鳥の声...
更新日: 2021/08/02
19双之川喜41さんの感想

 小川未明について 現実の醜悪を厭うて夢幻に遁(のが)れんとする。 永井荷風は 江戸文明に憧憬し フランス文明を謳歌する。 北原白秋は 温雅淡白(おんがたんぱく)よりも 豊艶爛熟(ほうえんらんじゅく)を喜ぶ。 言い得て 妙であると感じた。  

更新日: 2016/06/27
YELLOWテントマンさんの感想

短いが前半、中盤、後半と3つのオムニバスストーリー。小春日和の情景描写に心地よさを感じていると、流れが変わり戸惑った。