種田山頭火
小川未明について 現実の醜悪を厭うて夢幻に遁(のが)れんとする。 永井荷風は 江戸文明に憧憬し フランス文明を謳歌する。 北原白秋は 温雅淡白(おんがたんぱく)よりも 豊艶爛熟(ほうえんらんじゅく)を喜ぶ。 言い得て 妙であると感じた。
短いが前半、中盤、後半と3つのオムニバスストーリー。小春日和の情景描写に心地よさを感じていると、流れが変わり戸惑った。