「たましいの教育」の感想
たましいの教育
たましいのきょういく
初出:「教育三十年」1932(昭和7)年

羽仁もと子

分量:約8
書き出し:思慮というものの全然芽を出していない幼児には、ただ外形ばかりが強い問題である。幼児ほど形《かたち》の上から物を鵜呑《うの》みにするものはない。そうしてその鵜呑みにしたことを、よいこととして守ってゆくものはない。さらに幼児ほど好奇心の強いものはない。十分かれらの好奇心に投じてゆくならば、そのまちがっていることも、必ずなおしてしまうことができる。それゆえ幼児には、外形《かたち》をもってまずよいことを鵜...
更新日: 2018/12/26
627106d05094さんの感想

詰め込み教育についてのことを思い出す。鵜呑みというのは、詰め込み教育の最も著しい特徴だ。体の鍛え、知識の大量輸入、子ともにとっては辛いことだ。魂の豊かさはこの方法を通じて得られないことだ。過剰な鵜呑みは子供の個性も消耗し、最後にロボットのような全員同じのようなものになってしまう。ここで言いたいのは、以上の悪影響は大体大人の自己主張からもたらすことだ。なので、魂の豊富を求めるために、子供自らの意見を聞くのが大事ではないか。

更新日: 2016/03/08
芦屋のまーちゃんさんの感想

からだ(身体)とこころ(精神)は一般的にたいそう語られるが、そこへきて、たましい(霊性)とは?何ぞや!幼児は善もいわんや悪も鵜呑みにすると述べているが、全くその通りである。そこへきて、何やら「たましい」の教育をしろと言う。宗教心を幼児のころから身に付けさせよ!というが危険である。幼児や子供にとって神や仏は一番遠い存在でなければならぬ。人は何故生きるのか、如何に生きるのか?など50才になってもわからない。