「『蒲団』を書いた頃」の感想
『蒲団』を書いた頃
『ふとん』をかいたころ
初出:「サンデー毎日 第三年第十六号」1924(大正13)年4月6日

田山花袋

分量:約7
書き出し:一『何うして、あんな「蒲団」のやうな作が歓迎されたでせうな?』かうある人が言つたが、作者自身でも、何うしてあんな作が今でも売れてゐるかと思はれるほどである。少くともあの作は四五万は売れた。しかし、あの時分のことを思ひ出すのは愉快だ。あの時分のことを思ふと、国木田君の顔と一緒に渋谷のさびしい別荘のやうな家が浮び出して来る。小諸から『破戒』の未成稿を抱いて出京して来た島崎君のあの大久保の通りに面したト...
更新日: 2022/02/03
cdd6f53e9284さんの感想

文中、田山花袋は、蒲団がどうしてあんなに売れたのだろうと、白々しいことを言っていますが、「だってあんた、そこを狙って書いたんじゃないの」とおもわず突っ込みを入れたくなります。下心満載で作家志望の美人を弟子し、少しでも隙があれば、やってしまおうと、虎視眈々と終始つけ狙っているような変態爺のストーカー小説なのですから、そりゃあ売れもするわな、正味の話が。いやほんま。