「或新年の小説評」の感想
或新年の小説評
あるしんねんのしょうせつひょう
初出:「文章世界 第十一巻第三号」1916(大正5)年3月1日

田山花袋

分量:約11
書き出し:○おくればせに新年と二月の小説を飛び/\に読んで見た。正宗君の『催眠薬を飲むまで』は、またいつもの同じ題材だと思ひ/\読んで行つたが、最後の二頁に行つて、がらりと引くりかへされた。流石だと思つた。かういふ風に少年の自殺を見た形も面白いと思つた。たゞし、最後の二三の句に、少し色の濃すぎた、主観の言葉の入りすぎたところがあつて、やゝ自然らしい感じを傷つけたやうな気がした。『田舎者』は、旨くは書いてある...