「女と情と愛と」の感想
女と情と愛と
おんなとじょうとあいと
初出:「文章世界 第十五巻第一号」博文館、1920(大正9)年1月1日

田山花袋

分量:約4
書き出し:創造的気分男女の争闘のその一歩先にある創造的気分に達しなければ、女は男を理解したといふことは出来ないし、男も亦女を理解したといふことは出来ない。女に子供を生ませて、それで男の勝利だと思つてゐるとそれが却つて敗北の種子となつたりすることがある。これに限らず、何でもさういふ風に単に勝敗できめて了ふことは出来ないものであるが、男女の間柄は、中でも殊にさうであるやうな気がする。喧嘩年を取るまで、夫婦喧嘩を...
更新日: 2022/02/06
cdd6f53e9284さんの感想

田山花袋という人は、かなり変な御仁だと思う。曲がりなりにも作家なのだから、当然、作家論というものも書かれるのだろうが、あの「もろストーカー」みたいな部分を、どのようにねじ曲げて書くのだろうかと常々気になっていたところ、この随筆に遭遇した。 そして一読して驚いた。 テーマというのは、一言で言えば、こちらになびかない女性を如何にすれば言うことを聞かせることができるかということを、ああでもない、こうでもないと、必死になって書いている、金をちらつかせてもOKだ、それも男の気持のひとつだとか、何だかわけの分からないことを言っています。 明らかにおかしい、どういうシチュエーションなんだ、これは、と考えたとき、あっ‼️ そうだったのかと思い当たりました。 期待とか、ましてや警戒などの一切の先入観を持つことなく、心をむなしゅうして、このもってまわったスカスカの随筆をさっと読み飛ばしたあとに、どういう映像と印象とが残るかといえば、田山花袋が女郎屋に登楼し、花魁を買ったところが、一向に相手にされず、大枚の金をちらつかせ、脅しかけ、平身低頭し、泣きながら拝み倒しても絶対させてもらえない、これは、そういう随筆なのですよ。 だって、この文章からは、当の女性の顔というものが全然見えてきませんもん、でしょ。

更新日: 2022/02/04
阿波のケンさん36さんの感想

男と女のいくつものパターンを述べているが何かピンとこない。