「黒猫」の感想
黒猫
くろねこ
初出:「文芸春秋 第二年第五号 六月特別付録号」1924(大正13)年6月1日

田山花袋

分量:約9
書き出し:×知識は堆積し且つ貯蔵して置くことが出来るが、芸術にはそれが出来ぬ。何故なら、芸術は飽くまでも刹那的で且つ醗酵的であらねばならないからである。×曾ては、かういふことを人も言ひ自分も言つた。四十、五十になつたら、ちつとは世の中のこともわかるだらう。少しはすぐれたものも書けるだらうと。想像は全く反対であつた。経験などは決して貯めて置くことの出来るものではなかつた。たとへ貯めて置いたにしても、それは教訓...
更新日: 2021/06/30
阿波のケンさん36さんの感想

彼の芸実論が述べられている。一般読者向けでは無いな。

更新日: 2021/06/30
decc031a3fabさんの感想

何とか論とするのではなく、読者に委ねるのでも無い。芸術的態度も知識もその時の気分も皆必要で、どうにか説明してやろうとする心持を押詰めていくと、主観客観の境目が現れる…難しいとも言えるし、これほど簡単なものもないと言えるが、その中間に当てられる表現が、あえて「黒猫」なのでしょうね。