心の中では 密かに 友達を 恋敵(こいがたき)と 思い込んでいるので 時に あいつが死ねばいい とは 思ったりは するけど そのせいではないだろうが 船は暴風雨にあって 二人とも死んでしまう 。 青年期に 特有のややこしい心理状態が よく描かれているけれど いささか 詩味にかけると思ってしまった 。
誰もが抱き得る友人への殺意 しかし決心つけられぬままBの天命はとうとう尽きる
夏目漱石の「こころ」を彷彿とさせるような作品でした。恋に心を狂わされて友人の死をも願ってしまうBの人間らしい感情の描かれ方が面白かった。