「水源を思ふ」の感想
水源を思ふ
すいげんをおもう
初出:「読売新聞 第一七〇四〇号」1924(大正13)年8月25日

田山花袋

分量:約8
書き出し:水源といふものを私は若い頃から好きで、わざわざそれを探険しないまでにも、よくそれに沿つて溯《さかのぼ》つて行くことが好きだつたが、今から百二三十年前に、江戸に橘樹園《きつじゆえん》といふ人があつて、多摩川の上流に興味を持ち、何遍となくそれに溯つて、遂にはその水源までも窮めたといふ旅行記のあつたことを今でもをりをり私は思ひ出した。実際、大きな河が溯るにつれて次第に細く、時には深い渓谷を穿ち、時には瀬...
更新日: 2024/04/28
19双之川喜41さんの感想

 花袋は 北上川の 源流は 他の多くの 源流とは ことなり 山奥ではなく 平野の 泉から 発するという。源頼義が 阿部貞任を 討った時に 通りがかった 泉の湧き出る池の 傍らに 頼義の 持仏が 今でも 勧請されているという。水の 一生は ほかに 楽曲等でも 取り上げられることが あるけど 山奥深く 水源を 発すると 思い込んでいると 肩透かしを食うと 感じた。