「野の花を」の感想
野の花を
ののはなを
初出:「文章世界 第十五巻第一号」1920(大正9)年1月1日

田山花袋

分量:約10
書き出し:静かに木の立つやうに静かに木の立つたやうに、物も思はず、世も思はず、自己をも思はず、人間をも思はず——。唯自然に慈悲と言ふことも、頭に上つて来なければ来なくとも好い。他でもなければ自でもなく、自でもなければ他でもない。飽くまで唯、自然に。蠅障子の桟にもう動けなくなつた蠅が一つとまつてゐる。辛うじて紙につかまつてゐるだけで、もう少し経つたら、ばたりと落ちて死んで了ふだらうと思はれる。それでゐて、容易...
更新日: 2022/02/13
19双之川喜41さんの感想

 野心のない 自分が 書きたいと 思ったことを 書きたいという。庭園の花より 野の花だそうである。要求水準を 下げられるだけ 下げるのは たぶん 良いこと かもしれない。気楽になれるし 恥を 知らなく なれるし 向上心を 避けて 凌げると 感じた。

更新日: 2022/01/13
阿波のケンさん36さんの感想

氏によると人は40になって初めて物事を縦から横から眺められる様になるという。納得。