「武州喜多院」の感想
武州喜多院
ぶしゅうきたいん

中里介山

分量:約9
書き出し:これも五月のはじめ、郊外の新緑にひたろうと、ブラリ寓を出でて、西武線の下井草までバス、あれから今日の半日を伸せるだけのして見ようと駅で掲示を見る、この線の終点は川越駅になっている、発駅は高田馬場である、そこで六十何銭かを投じて川越駅までの切符を求めた。特に川越を目的とする何等の理由は無かった、全く出来心ではあったし、川越という処も一両度訪れたことはあるのだがどうも、東京もよりでは、すでに歩くだけは...
更新日: 2018/12/04
ハルチロさんの感想

本作品の舞台となっている地域に所縁のある方には、興味深い紀行文(日記?)であると思います。本作品で描かれている川越の風景は、今では、川越・狭山の市境位にしか見ることは出来ないかもしれません。“小京都”川越の観光を考えている方は、ご一読頂くと面白いでしょう。また、作品中の川越までの経路は、中央線沿線の方には、よく利用される経路かと思います。